逆張りで社長が現場に出てみる経営
こんにちは
経営者マーケティング研究所
代表の岡田有史(ゆうじ)です。
会社の社長が部下にどんどん権限を委譲して、
現場の仕事は全部任せられるようになって、
社長は経営者としてのやるべきことに
集中できるようになっていく。
そういう状態というのは、
ある意味会社経営の理想像の一つだと、
このメルマガでも過去に繰り返し
紹介してきました。
それが現代の経営手法のトレンドでもありますが、
ときには、そのトレンドの逆をやってみる、
というのも有力な経営手法になることがあります。
といっても、ただ社長が現場に出て
働けばいいということではありません。
この方法が効果を発揮するのは、
あくまでも部下に権限を委譲できていて、
社長が現場に入らなくても、
ある程度仕事が回っている状態のとき、
という前提条件があるんです。
社長が現場に入らないとダメな状態だと、
もちろん社長が入ったなりの効果は出ますが、
それだと社長ありきの現場になってしまう。
本来、権限を委譲された社員で回すべき案件まで
社長に頼るようになってしまうんですね。
これが、社長がいなくてもちゃんと回る現場なら、
これは自分たちで回すべき案件だ、
これは社長に入ってもらえたら
成約率が跳ねあがりそうな案件だ、
という区別を社員たちも
しっかりつけることができるわけです。
この方法ができるようになってから、
社長が改めて現場に出るようになると、
面白いほど利益が増えるということが
本当に多いんです。
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社長が現場に入らなくても回る状態が
経営の理想状態であるとするなら、
そこにあえて社長が入ることで、
利益がどんどん出る状態になるなら、
それは理想状態のその先にある
無敵状態と言えるのかもしれません。
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だから、社長が現場にあえて入る
という経営手法は、若い会社では
なかなか成立しづらいかもしれません。
創業して5年とか10年であれば、
まだまだ態勢作りの段階かもしれませんね。
15年、20年経って、本当に社長抜きで
仕事がちゃんと回るようになった段階で、
改めて現場に出てみるということを
考えてみるといいのかもしれません。
もちろん、いきなり社長が現場に出る
といい出したら混乱するかもしれません。
そういうときは、まずは過去の失注案件とか、
受注に至らなかった顧客リストなどを用意して、
そこに社長自らがアタックしてみる、
というのもいいかもしれません。
例えば創業20周年で挨拶回りに来ました、
などの理由をつけて社長自らが、
タオルを持って顧客を回るとか。
それで1社200万ぐらいの契約を
50社ぐらい取ってきて、
いきなり1億ぐらいの売上になった
ということもあったりします。
特にBtoBのビジネスであれば、
社長が久しぶりに現場に出るだけで
売上がバーッと上がるということが
よくあるんです。
社員に権限を委譲して社長が経営者の
仕事に専念できるようにする、
ということは経営のセオリーですし、
とても重要なことに間違いありませんが、
ときには、あえてその逆をやってみる
という手法もあるということは、
覚えておいて損がないと思います。
今回は営業という手法を例に説明しましたが、
営業以外のビジネスでも、社長が現場に
入ってみることで意外な効果を
生む業種が他にもあるかもしれません。
あえてセオリーの逆をやってみる。
逆張りの経営術というものを、
みなさまも是非念頭において、
考えてみていただければ、
面白いのではないかと思います。
岡田有史