「答え」が見えてもそれだけを提案してはならない理由

こんにちは

 

経営者マーケティング研究所

代表の岡田有史(ゆうじ)です。

コンサルティングをしていると、

とてもよくあることなのですが、

この会社を良くするために

必要な改革のポイントはここだ、

という答えがパッとすぐに見えることがあります。

 

いろいろな会社を見続けてきた

我々のような専門家の目で見たら、

この会社の弱点はここで、

こうすれば売り上げが倍になるなとか、

会社の雰囲気がガラッと変わって、

根本からいい方向に進むな、

というようなことが見えるわけです。

 

でも、その見えた内容のありのままを

お客様に投げつけるだけでは、

コンサルティングにはなりません。

 

本当にそれが正しい答えだったとしても、

それをポンと伝えただけで実行できるほど

会社の経営というのは簡単なものではないです。

 

長年続いてきた会社の習慣とか風土とか、

そういうものを変えるということは

非常に困難が伴うことです。

 

その習慣でいままでやってきた人たちには、

当然ながらプライドもありますし、

その風土の中で作り上げた地位とか

人間関係などもあります。

 

それを明日からいきなり捨てなさいといったら、

もちろん強い反発を呼んでしまいます。

無理に断行すれば痛みを伴いますし、

仕組みは変えられたとしても、

社員が意欲を失ってしまったら

会社は回りません。

 

ですから、仮に専門家の目で見て

改革すべきポイントが見えたとしても、

それをそのまま断行することが、

その会社にとって本当にベストなこと

だとは限らないわけです。

 

初めにやるべきことは、

経営者と社員の距離を縮めることだったり、

社員が普段感じている小さな不満を

解消してあげることだったり、

そういうちょっとした改革をすることが、

本当の正解だということが多々あります。

 

これは何もコンサルティング提案に

限った話ではありません。

 

例えば、今子どもに勉強を教えていて、

その子が勉強が嫌いで、

算数の成績がすごく悪いとします。

どうすれば成績が良くなるのか。

「算数のドリルを毎日10ページやったら、

成績なんてすぐに良くなりますよ」

と言いたくなる。

 

それは確かにそうなんだろうけど、

そんなこといきなりできるわけがありません。

 

最初の一歩は、1問だけでいいから

問題を解いてもらうとか。

1問できたら、凄いね、偉いねと

しっかり褒めて認めてあげる。

 

そうやって少しずつ、一歩ずつ、

やる気を引き出していくことが大事です。

今日は1問解いたから、次の日は2問やって、

来週は1ページできたら最高だねと。

 

そうやって下地を固めていって、

ようやく上のステージが見えてくる。

 

ビジネスの世界も同じです。

凄く勢いのある会社ならば、

一気に会社のステージを何段も上げるような

大きなチャレンジが結果を生むことあります。

 

でも、仕事に息詰まりを感じていて、

会社がつまらなくて、やる気もでない。

そんな状態の会社だとしたら、

いきなり上のステージを目指すことは難しいです。

 

算数のドリルを1問だけ解くように、

目の前にある小さな一歩から

始めるべきだと思うんです。

 

これまでも、このメルマガでは、

ベビーステップから始めようとか、

スモールゴールを目指しましょう、

ということを繰り返し述べてきました。

 

何をしていいのかわからない、

何が答えなのかまったく見えない。

そんな時には、目の前にある

小さな一歩から始めてみる。

 

それと同じように、

何が答えなのか見えていたとしても、

その答えがあまりにも巨大な山だとしたら、

いきなり登山を始めるのではなくて、

目の前にある小さな丘を歩いてみる。

 

山を登った経験がない人に、

いきなりエベレストの頂上に登れ、

と言ったら心が折れてしまいます。

 

まずはこの小さな丘の上まで歩いてみよう。

ちょっと違う景色が見えるかもしれないよ。

そんな姿勢が大事なんだと思います。

 

これは経営者と社員の話だけでなく、

ビジネスのお客様を相手にした場合も同じです。

 

例えばソリューションビジネスとか、

コンサルティング営業などの場合がそうです。

 

お客様の抱える問題点が見えたとして、

相手の事情も何も考えずに、

それをそのまま突きつけるだけでは

コンサルティング営業になりません。

 

最終的には大きな山を登りきるのだとしても、

そのために必要なステップを考えてあげるのが、

真のコンサルティング営業なわけです。

 

最終的に目指すべき答えが見えたとしても、

あえて、できることからコツコツと、

一段ずつ階段を上るように進めていく。

 

このことをあらためて意識して

経営やビジネスの改善をしてもらえたらと思います。

 

岡田有史