年収が上がっても幸せ度が上がらない理由

こんにちは

経営者マーケティング研究所
代表の岡田有史(ゆうじ)です。

人間の幸せ度と年収の相関関係を調べた
アメリカのハーバード大学の研究によれば、
年収750万円までは、年収の増加に比例して
幸せ度が上がっていくとされています。

一方で、年収が750万円を超えている人では、
年収の増加と幸せ度の高さには、
ほぼ相関関係が見られなくなるそうです。
では、何と相関関係が見られるのかといえば、
約8割程度の場合で、その人の人間関係の充実度と
相関関係が見られたといいます。

このメルマガの読者の方の多くは経営者で、
年収750万円を超えている方が多いと思われますので、
今回は人間関係を良くする、
ということにについて考えてみます。

例えばいま、年収が2000万とか
3000万円ぐらいあるとして、
若い頃、年収が750万円に満たなかった頃と比べてみると、
どっちが幸せか考えてみてください。

なんとなく、年収が高いほうが幸せだ
と思い込んでいるかもしれませんが、
毎日が楽しいと実感する度合いで考えると、
もしかしたら、若い頃のほうが良かったと思える人が
多いのではないでしょうか、

いま、会社の売り上げも利益も、
そして自分の年収も増えているとしても、
それに比例して、社内のゴタゴタとか、
不本意な人間関係を強いられていることも増えます。

逆に若い頃は、あまりお金がなくても
なんとなく毎日楽しいことがあって、
夢もあって、気の置けない同僚との
付き合いも毎日のようにあった。

幸せ度という観点では、
若い頃のほうが充実していたように思えます。

もちろん、会社の売り上げを伸ばすことや、
自分の年収を上げることが
悪いというわけではありません。
でも、それが幸せ度を上げることには、
つながらないこともあるのです。

では、幸せ度を左右する要因となる人間関係を
良くするためには何が必要なのでしょうか。

人間関係というものは、
主にコミュニケーションの能力に
正比例すると言われてます。

例えば、最近の「子育て」では、
学力を伸ばすことよりも、
コミュニケーション力を高めることが
重視されるようになっています。

同じことが会社でも言えると思います。
社員のコミュニケーション力を高めることが、
社員の人間関係を良くし、
幸せ度を上げることにつながります。

中小企業では、
年収が750万円を超える社員は
そんなに多くないかしれませんが、
750万円未満の人であっても、
人間関係が良くなれば、
幸せ度は上がっていきます。

社員の幸せ度が上がれば、
仕事が楽しくなって、毎日が充実して、
業務効率も上がっていく。
そうして、会社の業績が伸びて、
社員の給料を上がれば幸せ度がさらに上がる。
そういう好循環がもたらされるのです。

こういう好循環をどうマネージメントするのか。
これが経営者にとっては凄く大事なことなわけです。

業績を上げて、社員のボーナスを増やして、
みんなでハッピーになるんだ、
というのも悪い目標ではないでしょう。

でも、ときには、
「幸せ度」という観点から逆算して
やるべきことを見直してみる。

例えば、幸せ度を上げるために、
社内の人間関係を良くするんだ。
そのために、社員のコミュニケーション力を
上げるためのプロジェクトをやろう、とか。

こうした、いままではとは、
ちょっと違うアプローチで社内の改革に
取り組んでみるのも面白いのでは
ないかと思います。

岡田有史