時間管理の小手先のテクニック
こんにちは
経営者マーケティング研究所 代表の岡田有史(ゆうじ)です。
経営者の方などから、
「岡田さんは、講演を年間100本もやって、 80社近いコンサルをしたり、取締役に入ったり、 そもそも自分の会社を5つも経営していて、 さらにパーティーとか会食を毎日のように主催して、 いったい、いつ寝てるんですか」
というふうに聞かれることがあります。
若い頃、サラリーマン時代とか20代の頃は、 毎日2時間以上寝ることはほとんどありませんでした。 でも、いまはその頃の3倍は寝ていますし、 実感としてはもっと寝ているんじゃないかなと 思うぐらいに、ゆったりとした生活をしています。
それでも、実際にやっている仕事の質でいうと、 若い頃よりもずっと多くの実績を残していますし、 普通の人の10倍、20倍、働いているのかなと 自負する部分もあるのですが、 それでも忙しくて大変だと思うことはあまりありません。
毎日2時間も寝ていなかった若い頃と 何が変わったのかといいますと、 時間の使い方が変わったのです。
いつも時間の効率化ということを考えていて、 効率化する方法を何か考えたら、 それをさらにバージョンアップをしています。 一過性で終わらないように、 自分の仕事の仕組みにしてしまうということも 効果が高いのかなと思います。
そういったことをコンサルティングなどで お伝えすると、多くの方から 「時間の使い方に対する考え方が変わった」とか、 「根本から時間に自由になれた」とか、 言っていただくことがよくあります。
そうした時間を効率的に使うための方法については、 このメルマガでもいくつか書かせていただきました。 例えば、自分が本当にやらなければいけない たった一つのこと以外、すべてをNOと言うとか。 得意なことだけに絞る、本当に得意なことを 淡々と10年やると、10倍ぐらいの力になるとか。
自分の場合でいえば、 コンサルティングを昔は丸一日かけてやっていたのが、 いまだったら1時間でできるようになったとか。 これは、自分の本当に得意な本業にフォーカスすることで 実現できたことかもしれません。
さて、今回はそういう仕事の本質的なやり方を変える というような話はちょっと置いておき、 時間を有効に使う誰でも簡単に導入できる、 いってみれば小手先のテクニックを 紹介したいと思います。
その方法とは、 スマートフォンやICレコーダーなどで音声を録音して、 スタッフや秘書に仕事を依頼するというものです。
例えば、お世話になった方にお礼状を送る場合。
相手に伝えたい自分の気持ちを話し言葉で パッと喋って、それを録音してしまう。 本当に10秒とか20秒程度のものです。 その録音データを秘書に転送して、 書き言葉にして、体裁を整えてもらえば お礼状ができあがります。
銀座経営者倶楽部でお招きした講師の方に 講演の内容などにも触れながら、 少し長い文章の御礼のメールを送るような場合なら、 講演が終わって、その帰り道など、 まだ講演の余韻が残っている間に、 感想や、心に響いたことなどを含めて 御礼の気持ちをパーッと喋って録音する。 それを秘書に文章に整形してもらえば 30行ぐらいの、熱い気持ちのこもった文章になります。
これを、電話などで口頭で秘書に、 こんな内容の御礼のメールを作って、と指示を出しても、 熱い気持ちのこもった文章にはなりません。
これは秘書の文章能力の問題ではなくて、 やっぱり自分で講演を聞いて、 いろいろと心に響いたことがあって、 その余韻が残っているうちに、思いを録音したものとは、 文章の熱意、温度が違うんです。
秘書に頼むのではなく、自分でメールを書けば 熱い気持ちを込めることはできますが、 それだとやっぱり10分~20分はかかってしまいます。 書き方にちょっと悩んだり、文章の体裁で迷ったりすれば 30分~40分ぐらいかかることもあります。
また、自分で書くとなると、講演が終わってすぐ というわけにはなかなかいかなくて、 事務所なり、自宅に帰ってからになりがちです。 すると、熱い気持ちが消えてしまって、 平凡な内容になってしまうこともあります。 これが、録音なら、帰り道に歩きながらでも、 あるいはタクシーに乗っている間とかでも ホットな状態のときに、さっとできてしまいます。
また、こうした文章の作成以外にも、 録音によるスタッフへの指示をしています。
私の場合、都内を移動は大抵タクシーですので、 その移動中に、いろいろな雑務について、 スタッフへの指示をバーッと録音してしまいます。 電話をして指示を出しても同じようですが、 録音なら指示の内容が記録として残りますし、 聞くほうも、都合のいいタイミングで 繰り返し内容を確認することも容易です。
指示を出す側も、相手の都合を考えなくてよく、 思いついたら即録音してしまえば、 面倒な雑務をあっという間に片づけることができます。 そうして、空いた時間に、 本当に大事な仕事、自分にしかできない案件とか、 自分が一番やりたい仕事のことに フォーカスしていくことができるわけです。
電話やメールのほうが指示が伝わる速度は速いですが、 複数の雑務についてスタッフに指示を出す場合、 録音で一気に済ませてしまったほうが、 早く自分の手を離すことができるんです。
このように、音声録音を使って、 文章作成の指示を喋り言葉で一気に済ませたり、 スタッフへの指示も移動時間に一気に終わらせる という手法は凄く使える時間短縮の技だと思います。
こういうことを書いてしまうと、 このメルマガを読まれている方に、 私からの御礼のメールが届いたら、 ああ、録音して秘書に書かせたメールか、 と思われてしまうかもしれませんね。
でも、それは別に悪いことではないですし、 むしろ、自分が生で感じた熱い思いを 相手に伝える方法として優れていると思います。
また、録音で相手に指示を出すということに 普段から慣れておくと、 スタッフへの指示にも使えますし、 思いついたアイデアをメモ代わりに録音したり、 会社のビジョンとか、ブランドの方向性など、 経営者として考えていることを録音しておく、 ということなどにも応用が利きます。
みなさまも、是非一度、音声録音で指示を出す ということを試してみていただければと思います。
岡田有史