絶望感で人はやめる
こんにちは
経営者マーケティング研究所
代表の岡田有史(ゆうじ)です。
先週、弊社銀座経営者倶楽部にて
株式会社ビック・ママの守井嘉朗さんにご講演頂きました。
その中で、すごく面白いお話をお聞きしたので
皆さんにシェアしたいと思います。
ビックママでの仕事は「人」がメインの仕事なので
”スタッフの離職”というところが
今までで、一番の問題だったそうです。
従業員300人以上ともなると、
社員全員の管理というのはとても難しく、
従業員の気持ちがわからないまま辞めていってしまう
というのはよくある話で
ある日、専務の机の上に3通の退職届が置いてあった、と。
その退職届には
「現場マネージャーに対して不信感があった」
「クレームやスタッフトラブルが多くてしんどい」
「家族のことでトラブルがあった」
というような、
もっと早く知っていれば止めることが出来た
と思う内容が書かれていたそうです。
守井さんはそのことをすごく後悔し
離職もシステム化することで防げないかと考え、
心理学者など様々な人物を訪ねて情報を収集していかれました。
その中でも参考になったのが
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社員が辞める、辞めない、をどんなタイミングで行うのか?
ということです。
その答えは”絶望感”だった、と。
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仮に“上司や幹部が問題に対処してくれる”と感じている場合、
社員は改善を提案し、一緒に問題に取り組んでくれる。
一方“この会社はどうせ変わらない”と感じると
会社に絶望して、辞めていってしまうんだ、と
守井さんは仰っていました。
そして
”社員の気持ちや悩みを早い段階で知り、
その一つ一つに向き合っていきたい”と思い
「マインドウェザー」というアプリを開発されました。
「マインドウェザー」は、
LINEで従業員のモチベーション管理が⼿軽にでき、
⼼の状態を天気図で⾒える化する
という離職防止アプリです。
「マインドウェザー」を導入したことより
ビック・ママの離職者はほぼ半分に減少し
その後、「マインドウェザー」を他社に販売したところ
別の企業でも離職者が半分以下になっていったそうです。
守井さん曰く
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人材を大切にできない企業は今後の伸びも期待できない。
人材を大切にしなければ、
レベルの高いサービスを行うことは不可能だ、
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と仰っていました。
守井さんは今までの経験や悔しい思いから
離職に対して徹底的に数値化して対策をされてきて
見事、離職率を下げることが出来た。
そしてそのビジネスモデルを今は他の会社にも
販売されており
これこそが本当の成功だな、と思います。
今は特に離職の時代だから、
離職に対していかに向き合えるのか。
それが会社の未来を左右していくと思います。
みなさんもご自身の会社を見直してみて
社員の”絶望感”を見逃さないような仕組みができているのか
今一度考えてみると
より風通しの良い会社へと繋がっていくのかなと思います。
岡田有史