営業の究極の秘訣とは
こんにちは
経営者マーケティング研究所
代表の岡田有史(ゆうじ)です。
一般的な営業の秘訣といいますと、
「いかに興味のある人に集まってもらい売るのか」
ということになるかと思います。
この当たり前のようなノウハウでも
あまり営業に縁のない会社だったりすると、
意外にできていないことが多かったりします。
例えばBtoCの業界で営業という概念がないとか、
あるいは物を売り始めたばかりで、
ノウハウを何も持っていない会社がそうです。
そうした会社に、
「興味のある人を集めて売る」
という当たり前のノウハウを伝授するだけでも、
売り上げが1.5倍とか2倍になったり、
時には5倍10倍になることもあります。
しかし、今日はちょっとその常識的な
営業の秘訣の概念を覆すような手法が書かれた
一冊の本を皆様に紹介したいと思います。
その本とは、加賀田晃さんが書かれた
『営業マンは「お願い」するな!』(サンマーク出版)
という本で2011年に出版されたものです。
最初に書いたように、一般的な営業の手法では、
基本的に買いたいという人を集めて、
その人たちにいかにちゃんと売るか、
ということに注力します。
営業の基本は見込み客管理であって、
これを突き詰めていくだけでも、
会社の売り上げは何倍にもなっていく。
ところが、加賀田さんのやり方は違っていて、
唯一無二だなと思わせる手法で物を売っています。
それは、もともとあまり積極的に買いたいと
思っていないような人を集めて、
そういう人たちにあんまり売れそうもない物を売ってしまう。
それも、強引に売りつけるとかそういうことではなく、
買った人が、本当にいい物を買った、ありがとう、
と感謝して、感動して、泣いて帰るような、
魔法のような売り方をしているんです。
本当に、営業という職種においては、
日本でナンバーワンじゃないか、
と思うような方です。
加賀田さんが実際にどんな営業をしてきたのか、
その一例を紹介します。
とある中堅の不動産会社が1年間さんざん営業を続けて、
それでもどうしても売れ残ったマンションがありました。
例えば駅から25分かかるとか、
そういうよくない条件がある物件ばかりです。
加賀田さんはそういう、売れ残りの物件ばかりを
自分が営業するといって20戸集めます。
さらに、不動産会社の見込み客のうちで、
1年間いろいろと物件を紹介してきたけども、
どうしても買わない人、予算もそんなになくって、
もう紹介する物件も尽きてしまったようなお客様、
そういう人たちを何十人か集めました。
買う気のなさそうな数十人のお客様と、
1年間売れ残った条件の悪いマンション20戸。
それを加賀田さんは、土日の2日間だけで
すべて売ってしまったそうです。
そして、買った人はみんな感動して、
本当にありがとう、これで人生変わったと、
泣いて御礼を言って帰っていったと。
物件は1軒がおよそ5000万で、20戸だから10億円。
加賀田さんはその数%を成功報酬としてもらいます。
そんな感じの営業を、毎月のようにやっていたそうです。
加賀田さんの営業経験は不動産業に限らず。
17もの業種で様々なものを売ってきたそうですが、
どんな業界で、どんなものを売っても
契約率は99%だったといいます。
例えば、よくある学習図書の販売では、
1年間パーフェクトで、契約率100%という
それまで誰も達成した人がいない記録を
樹立したそうです。
営業の秘訣などを書いた本というのは、
研修とかコンサルなどを本業とする方が
書いていることが多いものですが、
加賀田さんは、ずっと営業の第一線で活躍されてきた
本当のトップセールスマンで、
こういう方が書かれた本というのは
大変珍しいし、貴重だと思います。
いまは70歳を越えられて、一線を退かれましたが、
この本を書かれた7年前は現役で、
私はその前後に懇意にしていただいたのですが、
この人こそ本当に本物だな、と感じたことを覚えています。
もちろん、これだけの伝説的な人ですから、
持っている営業のノウハウは底が見えないほどのもので、
とても本一冊に収まるものではありません。
感覚的には加賀田さんの持っているノウハウの
10%ぐらいしか書かれていないでしょう。
でも、その10%でも非常に貴重な情報で、
現実的にはその10%のノウハウの、そのまた10%、
つまり、加賀田さんが持っている営業の秘訣の
1%だけでも吸収して実践することができれば、
劇的な変化をもたらしてくれると思います。
保険会社とか、不動産会社などの
トップ営業マンになると、
年収で1憶とか2億稼ぐ人もいますね。
それも素晴らしい仕事ではありますが、
みんな基本的には買う気のある人を
対象にして売っている。
加賀田さんのやっていることは、
買う気のなさそうな人に買ってもらう。
営業の概念を根底からひっくり返すような
特別な技術を持っているからこそ、
その言葉には価値があるのだと思います。
例えば、「いかがでしょう」
とは絶対に言うなとか。
こういう、これまでの概念をひっくり返すような
秘訣がこの本にはたくさん書かれています。
私もこれまで、いろいろなお客様に
この本を進めてきましたが、
「何百冊といろんな営業の本を読んだけど、
この本が一番だ」
とおっしゃる方も本当に多いです。
皆様も、是非一読していただけたら、
営業の概念が根本から変わるのではないかなと思います。
『営業マンは「お願い」するな!』
加賀田晃著(サンマーク出版)
https://www.sunmark.co.jp/detail.php?csid=3116-4
岡田有史