50代でも起業して成功できる
こんにちは
経営者マーケティング研究所
代表の岡田有史(ゆうじ)です。
昨年末、弊社銀座経営者倶楽部に、
シービージャパンの創業者の青木宏会長に来ていただきました。
その時のお話をシェアいたします。
青木会長は今年で70歳ですが、もともとサラリーマンで、
いまの会社は52歳の時にゼロから起業されています。
シービージャパンは年商200億の一流雑貨メーカーですが、
この盤石な会社を20年足らずで作り上げたわけです。
青木会長はもともと卸業者でサラリーマンをされていて、
バリバリ働いて出世もしていた。
でも、時代が変わって、
メーカーが小売店と直接取引を始めたりして、
凄く口惜しい思いをしたそうです。
そういう経験があって、やっぱり、これからの時代は
メーカーじゃないと戦っていけないなと思った。
そこで52歳のときに一念発起して、物作りの世界へ挑戦して、
20年弱で200億企業を作り上げました。
青木会長にとって、
この会社は自分の人生の全てを懸けて作り上げた、
かけがえのないものです。
それこそ、自分の子供よりもかわいいと思えるぐらいだそうです。
でも、青木会長はその大事な会社を自分の子供とか同族に譲るのではなく、
会社の社員達に株を譲り渡して、あげてしまったといいます。
自分の全てを懸けて作り上げた、自分の分身のような会社だからこそ、
その会社を大事に思ってくれる社員達にこそ譲り渡したい。
それが青木会長の考えだったんですね。
シービージャパンの製品は、キッチン用品やバス用品など、
いわゆる生活雑貨が主力になっています。
その製品を見ると、まずデザインがとても優れているんですね。
ロフトとかハンズに卸しているんですが、
主婦とか女性の方が飛びつくような、
センスのいい、かわいい製品をたくさん作られている。
それこそ何千点というアイテムがあって、
毎年100点ぐらい新しい製品も開発している。
その商品というのは、青木会長が考えてこられたのではなく、
社員の、主婦ぐらいの年代の女性が主に考えているのだそうです。
これは実は比較的珍しいことで、
社員数100人ぐらいまでの中規模の企業だと、
企画とかアイデア、特許のようなもののほとんどを
経営者自身が考えているというケースが非常に多いんです。
その経営者がいなかったら、会社が成り立たないんじゃないか、
というぐらいのケースも珍しくありません。
でも、青木会長は最初から、自分で直接手を下すのではなく、
必要な能力を持った人を雇って、その人たちにアイデアを出してもらって、
企画も商品開発も全部やってもらった。
そして自分は、その人たちが働きやすい環境を整えることに
注力したわけです。
そうすることで、青木会長は経営に集中することができますし、
企画や商品開発などは、購買層と同世代の人たちの
センスを生かすことができて、
ゼロから始めた会社を成功に導くことができたわけです。
青木会長の成功例を見ると、
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経営にチャレンジするのに
遅すぎるということはない
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と感じます。
52歳でゼロから起業するというのは、
普通に考えたら遅いと思いますよね。
私が普段コンサルティングをしている中でも、
50代になると、体力や気力が衰えた、
頭の回転にも自信がなくなった、
というような話をよく聞きます。
実際、いろんな病気が出てきたり、
深酒すると翌日もダメージが残るとか、
徹夜明けは使い物にならないとか、
若い頃のようにはいかないことも増えるでしょう。
でも、青木会長はその50代で、ゼロから起業して20年弱で
一気に作り上げたわけです。
世界の例を見ると、
例えばマクドナルドの創業者のレイ・クロックも
53歳で創業しています。
ケンタッキーフライドチキンのカーネルサンダースが
フランチャイズの経営を始めたのは62歳のときだったといいます。
だから、会社を創業したり、何か新しいことを始めるのに
遅すぎるということはないのだと思います。
年齢による気力・体力の衰えを理由にするのは
言い訳に過ぎないのだと。
この青木会長のエピソードを参考に、
いろんなことにチャレンジする勇気を持っていただけたらと思います。
岡田有史