非合理が価値だ

こんにちは

 

経営者マーケティング研究所

代表の岡田有史(ゆうじ)です。

 

来週、弊社銀座経営者倶楽部講演会でお話しいただく

ココナラ創業者の南会長と年末にお打合せさせて頂き

すごく面白いお話をお聞きしたので皆さんにシェアしたいと思います。

 

ご存知の方も多いかもしれないですが

ココナラはスキルのマーケット、

CtoCマーケットとよく言われていますが、

個人と個人のビジネスのやり取りを行うプラットフォーム

の中で日本で一番大きいサービスです。

 

例えば、創業期の頃は

ほとんどが占いコンテンツだったりしたのですが

今は恋愛の相談からダイエットのアドバイス、

動画作成まであって

売られてるものでいうと50万件、

そのカテゴリーでいうと450種類あるそうです。

 

サービスの EC を作ってサービスをネットで売る

「サービスの Amazon になるんだ」

「21世紀の社会のインフラになるんだ」

と掲げて南会長が創業された会社です。

 

そういう業界がいっぱい世の中にあったのですが

業界で唯一成り立ってその中で生き残って

天下を取って上場までされました。

 

そんな南さんも元々は銀行に勤めて

その後企業買収ファンドに転職、オックスフォードでMBAを取って

独立されたという輝かしい経歴なのですが

 

創業期は大変苦労されたようで、

毎月月末支払いが足りない、みたいな事態を毎月繰り返して

その中色んなエンジェル投資家の方を何百人と回って

お金を見つけてきたり色々努力されて上場まで漕ぎつけたそうです。

 

その一番最初のアイデアの考え方が

少し参考になるかもしれないので

その話をシェアさせて頂きます。

 

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なんであれ、起業する以上

良いアイデアがないと何にもならない

アイデアが全てだ

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と仰っています。

 

南さんは十分にコンセプトを練り込んで

”大きくなるための戦略”というのも

立ち上げる前に相当練り込んできたので

かなりの部分創業前の仮説通りに来ており、

大きな失敗はなかったそうです。

 

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”世間の評価と自分たちが見えてる社会が違う”

ことも分かっていた。

そこが勝ちポイントだった

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とも仰っていました。

 

ビジネスが成功するためにはビジネスプランは不条理に見えないといけない。

合理的なビジネスプランというのはスタートアップが戦う場ではなく

資本を持っている人たちがやればいい。

 

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非合理であることが絶対条件で、

 

それは一見非合理に見えるけど、

 

「起業家だけにはみんなに見えていない真実が見えている」

というのが、理想的な状態なんだ、と。

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例えば

周りがありえないと思っていたけど南さんが見えていた真実。

それは何かといったら、

 

最初500円均一のスキルマーケットを始めたそうなのですが

「500円でスキルを売る奴なんか居ない」というのが皆が思っていた、

 

あるいは投資家が投資を断る時の一番の懸念点でした。

 

南さんたちに見えていた真実とは

「タダでもやるやつはいくらでもいる」というところです。

 

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ここが決定的な

”周りの評価と自分たちの確信”

との違いだそうです。

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自分たちのアンフェアアドバンテージが何かといったら

自分たちが NPOをやっていたことだと仰っていました。

 

まだNPOのような活動も世の中そんなにメジャーではない頃に

お金をもらわなくても必死で働く人たちを見てきたし

その人たちのモチベーションの源泉に触れていた、と。

 

だからそこにアプローチする以上、金額の多寡は

初期的には問題にならないというのが見えていたそうです。

 

一方で一番のギャンブルは

「500円も払う人がいるのか」というところ。

 

そこだけが自信がなかった。

 

オンラインだけでやり取りをして

知らない人に何かのサービスを買うのに500円を払うのか。

 

ここだけは、理屈はありえると思ったけど

やってみないとわからなかった、

そこさえ越えれば大丈夫だよねというぐらいの勝算だったそうです。

 

その後どんどん買う人も売る人も参入してきて、

今でこそ何千円でも何万円でも払う人が当たり前になった世の中ですが、

当初はそれを世間が無理と言っていた

そしてそれを最初は500円均一で始めた。

 

その世の中全体が「違う」

と確信するけど自分には見えてるもの

そんなものを見出して

新しいイノベーションを起こした。

 

みなさんも、

世間と違うものが見えた時、

見過ごしたり、その感覚を是正しすぎたりせず、

それをビジネスチャンスと捉え、

新しく事業に革新を起こしていただければ幸いです。

 

岡田有史