隣にあるビジネスはやらない
こんにちは
経営者マーケティング研究所
代表の岡田有史(ゆうじ)です。
1月に、銀座経営者クラブ講演会にて
農業総合研究所の及川さんにご講演いただきました。
及川さんは”私が作りました”みたいなスーパーに置いてある
農家さんの直販場所のようなものを発明した人で、
全国7000人の農家さんと全国1000店舗の販売所を繋げる
物流とITを掛け算したプラットフォームを作っています。
創業して8年目で上場した、
農業界で日本一有名な人、農業革命を起こした人として
すごく有名で、かなりやり手の経営者の方です。
及川さんはすごく誠実で素敵な方で
ビジネスも深く考えられていて素晴らしいなと思うのですが、
その秘訣というのがひとつあると。
それは
”隣にあるビジネスをやらないこと”
とおっしゃっていました。
というのも、農家さんと販売者の間の
プラットホームという立場の及川さんにとって、
川上に当たるのは生産者、農家さん。
だけどそこの隣に当たる生産者のビジネスはやらない。
だけど一個飛ばしのもの
例えば種屋さんとか苗屋さんとか、
肥料屋さんとか農業資材屋さんとか、そういうのはやると。
逆に川下、スーパーとか小売、
もう一個飛ばしの BtoC とか外食だったらやる。
隣にあるビジネスはやらないけど一個飛ばしのものはやる。
一つ飛ばしでやっていくと、オセロのように色が変わっていくと。
というのも、隣のビジネスというのは
提携できる方だったり仲間だったりする。
ビジネスパートナーだったりする。
そこに色々協力してもらって
自分のビジネスを広げてもらっているのに、
参入してしまうと敵、競合になってしまう可能性がある。
及川さんは売りたい人と売る場所を
マッチングするのが仕事なので
それ以外のことは敢えてやってはいけないと仰います。
よく提携しているのに、
その領域に入り込んでやってしまう人がいるけど
それはやはり本末転倒で、
協力者、ビジネスパートナーでいないといけないから
そこには入ってはいけない。
自分の畑以外は突き進んではいけない。
だからこそ一個飛ばしでやればいい。
でも、つい自分の売り上げを増やそうと、
ちょっとステージアップしようと隣のことをやってしまって
今までの協力者やビジネスパートナー、
チャネルになっている人、
集客してくれている人が
敵になってしまうことがあるので、
そこはすごく気を付けていると仰っていました。
自分がやらなければいけないこと以外は絶対にやらないと。
それをすることで及川さんがどのように考えているかというと、
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生産者になったり販売をするわけではなくて、
あくまで自分は売りたい人と買いたい人を
マッチングするのが仕事なんだと。
農業以外でも使えるプラットフォームを作っていくことなんだと。
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そう考えられているそうです。
そういう意味でいうと、農業以外でも使える
プラットフォームを作っていくんだと。
例えば
小さいメーカーなのにいい技術を持っている人
職人だけどいい商品を作る人
そういう人たちが販売しようとしても
ネットで自分で売るのはちょっとしんどい。
1から勉強して、というのは難しい。
だけど、そういう小さい職人が
簡単に売れるプラットフォームを作る。
そうすることによって面白い日本を作るんだと仰っていました。
まとめると、
及川さんの成功の理由、
経営において大切にされていることは
”隣にあるビジネスをやらないこと”
そう何度もおっしゃっていました。
当たり前と言ったら当たり前なのかもしれないけど、
つい忘れてしまうことが多いので
本当に大事なことだなあと改めて思いました。
みなさんにとって隣のビジネスは何でしょうか。
そして一個飛ばし、隣の隣のビジネスは何でしょうか。
今一度考えていただく一週間にしていただけたらと思います。
岡田有史