三段階安い価格がサブスク成功の秘訣
こんにちは
経営者マーケティング研究所
代表の岡田有史(ゆうじ)です。
4月に銀座経営者倶楽部講演会でオンラインで講師をして頂く
株式会社オトバンク代表上田さんと先日ミーティングをさせて頂き
ちょっと面白い気付きがあったので
皆さんにシェアさせて頂きたいと思います。
オトバンクは 『audiobook jp』と言う
月々800円で世の中にある本が音声で聴き放題の
オーディオブックサービスをされています。
最近一気に伸ばして、2018年に30万人だった会員が今200万人と
本当に一気にブレイクしてバズっているサブスクです。
もちろんそこまでいくのに、
サービスをしっかり作っていったり、
すべての本の音源を朗読して作りあげたりと
プラットフォームを作るだけでも相当大変で
それだけでも10年15年費やしたらしいのですが、
土台ができて準備ができた時に
上田さん曰く「時代がやってきた、このずっと時代を待っていた」と。
それはスマホの時代、
そしてワイヤレスイヤホンが当たり前になった時代。
これがドーンと来たおかげで、何ならコロナもあり、
会員が一気に10倍、200万人という
ちょっと次元の違うところまで行ったそうです。
その成功の秘訣は沢山あるそうですが、やっぱり一つは価格。
業界最大手で、もともと独占企業だったオトバンクですが
今はアマゾンも参入しているが、
面白いのがアマゾンは同じサービスを1500円でやっていて
オトバンクは800円でやっているということです。
サブスク成功の秘訣は
「価格を思ったより二段階安くしろ」
と私はいつも言っています。
中小企業が BtoBとかで戦って儲ける秘訣は価格を二段高くすること。
それによってブランディングができるんですけど、
サブスク成功の秘訣は二段階安くすること。
今回アマゾンが1500円でやっているので、
世の中の相場は大体1500円ぐらいなんじゃないかなぁと
思うんですけど、
オトバンクは800円なので、
「値段が気にならなくなり、解約する必要がなくなる」
「むしろ解約の手間の方が高くなる」
「安すぎる」
っていう言葉で口コミが起こる。
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<0>1500円:ガチな本好き、音声好きは気にせずに飛びつく。
<1>一段安くしたとして1300円:今まで食いついてなかった
サラリーマン層や意識高い系が安いねーって、飛びついてくる。
<2>二段安くしたとして1100円:1500円で来れなかった人、
音声とかが大好きじゃない層もとりあえず安いから入会はする。
そこである程度広がるんだろうけど
そこから更に三段階安くして800円にする。
<3>三段階安くして800円:解約する必要がない。口コミが広がる。
世の中の本好きの人がみんな聞いちゃうみたいなことが起こる。
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サブスク成功の秘訣は、
顧客の成功、
損をしたと思われないこと、
そして辞めない価格
だとよく言ってますが、
そういう意味で言うと
このオトバンクの「本来の価格よりも三段安い価格」が、
ギョッとするし口コミが起こるし、解約をされない。
その三点で一気に広がって会員が2年で10倍になったと。
まとめると
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サブスクサービスは、三段階、価格を安くする。
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やっぱりサブスクにすることによって
会社の経営はある程度安定するんです。
会社の経営を安定させたいが故に
サブスクにしているというのであれば、
基本的には運営している会社側の都合だと思うんです。
会社が毎月払ってもらうということを強いる訳だから、
そういう意味で言うと会社側の都合で払ってもらっている分、
顧客には成功してもらわないといけないし、
圧倒的に有利にしないといけないので
やっぱり三段階ぐらい安くする。
音声を聞かない時があったとしてもお金を払ってもらう、
という縛りが発生する代わり
思った3倍くらいお得!みたいな価格で提供することが
一気に広がる一つのやり方なのかなと思います。
ネットフリックスとかもある程度一気に安くしてパッと広げて
そしてある程度広まってみんなが辞められなくなったら
ちょっと価格を上げるみたいな戦略を取りました。
このオーディオブックも、
今100万人とか200万人なのが
1000万人とか日本人の10人に1人が入ってるとかまでになれば
ちょっと価格を上げるとかあるかもしれないですけど
そうする必要がないくらいの
盤石な経営になってきています。
話を戻すと、とにかく3段安い価格帯にしてみる。
それがすごく面白いサブスクの本当の王道の成功。
スマホ×月々800円型、でサブスクにしてある程度広めて
そして一気にスケールしていくというやり方。
なかなか簡単じゃないですが
それは本当にみんながやりたいビジネスモデル、
そういうものを思いっきり見せつけられてると思うんですね。
是非講演会に参加できる方いらっしゃったら見に来ていただいて、
なるほど、その考え方だったのか。
だとしたらうちの業界でやっていくにはどうしたらいいのか。
みたいなのを聞いて頂きたいです。
サブスクサブスクって去年もメルマガで何回も紹介して
もう起業家界隈ではちょっと数年前のトレンドだよね
みたいな感じではありますけど
サブスクって人類発明のビジネスで、
江戸時代からあったようなものだと思いますし
家賃を払うとかも結局サブスクだと思うんですね。
もちろんサブスクにはメリットもデメリットも色々ありますが
ビジネスモデルのベースだと思うので
今一度改めてサブスクを考える週間にしてもらえたら
何か面白いかなと思います。
岡田有史