「エクボクローク」工藤さんが思いついた理由。
こんにちは
経営者マーケティング研究所
代表の岡田有史(ゆうじ)です。
1月11日のメルマガでもお伝えした
「エクボクローク」の工藤慎一社長。
「どうしてそんなに
大きく素晴らしいアイデアが湧いたのか」
ということを、もう一回今週も考えたいと思い、
セミナーでお話いただいた内容をまとめてみました。
工藤さんは、Uberで働いていました。
社員として働いていた一人の少年が、
物流という世界の課題について深く考えていました。
その課題というのは、
「2015年から2032年で、
物流の世の中の流通コストが3倍になる。」
ということです。
最終的にそうしたキャッチコピーのもとに、
その物流の課題を全部解決すると突き詰めて、
今の「エクボクローク」を思いついたのです。
「エクボクローク」の発明は、
ノーベル賞クラスの方のお話で
似たようなエピソードを聞くことがよくあります。
工藤さんも1年半ぐらい深く考えていたそうで、
考えて、考えて、思いついた。
そしてそれが本質的なものでした。
だからこそ全てのメディアに取り上げられ、
本田圭佑さんから出資を受けることができ、
大きくブレイクしたんだと思います。
コロナが来てサービスを停止し、
大変なピンチになりましたが、
また確実に、
世の中の物流に入り込んでいくと信じています。
またきっと復活するでしょう。
もちろん、この先どうなるかは分からないですが、
世の中にコインロッカーがない、
預ける場所がないという物流のサービスの
全てを解決する一つの事例になると思います。
いろいろなところで記事が出ているので
ご存知の方も多いと思いますが、
本当に本質的で素晴らしいですね。
さて、「エクボクローク」はなぜ、
ちょっとしたサービスとは違うのか。
アマゾンやJR東日本と資本提携を行い、
本田圭佑さんをメディアに起用し、
多くのメディアで取り上げられていった。
なぜそこまでのことができたのだろう
と思いました。
工藤さんは、いろんな課題をいくつも掲げ、
解決しないといけないとずっと考えており、
その中でほんとに大きな課題を
一つにまとめたのです。
工藤さんがこれをできた理由を3つにまとめてみました。
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1つ目は、
小さい頃から父親とシンガポールに住んでいて、
ビジネスに触れる機会が当たり前のようにあったこと。
2つ目は、
とにかく考えることが好き、バックボーンなどを
考えることが好きということ。
3つ目は、
Uberでたまたま働いていた時に、
Uberの大きな志がどんどんリアルに実現していく様子を
目の前で見て、それが当然できるということを
自分の中で肌感覚で全身で感じたこと。
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でした。
特に3つ目については、
Uberが世の中の全てを自動運転にしていく
というビジョンを持ち、
どんどん実現されていくことを
肌身で感じることができた。
工藤さんはUberのビジョンに関して
最初、「何を言っているんだろう」
とすこし疑いの目で見ていて、
単にそこで働いているだけでした。
だけど、世界でそれがどんどん実現化していって、
奇跡みたいなことを肌身に感じて、
ご自身の中で当たり前となっていったようです。
この大きな3つがあり、その中で、
「よし自分が思いつくんだ」と決め、
何事にも真剣で、
やらねばならないと思い込んでいた
気持ちもあるでしょう。
物流の課題は、とても「でかい」話です。
日本の物流の課題は、
イーコマースなどさまざまなものが広がることと
正比例して広がっています。
それが世の中の課題という言い方をしていますが、
大きな悩みとなっています。
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工藤さんはこの悩みを
よりシンプルに、ライトに、スマートに
そして、かっこよく、
クリエイティブに解決することを
「自分がやる。絶対できる。
当たり前なんや、やるんや」
と深く決めていました。
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そして、本質的な課題を
一つのシンプルなプラットフォームで解決し、
「エクボクローク」を立ち上げたのです。
このサービスを一言で言えば、
コインロッカーを探しているユーザー、
街のどこかに荷物を預けたいユーザー、と
空きスペースが多少お金になるといいなと
思うオーナーを繋げただけです。
でも、どうして工藤さんが実現できたかというと、
それだけ深く自分の人生に根付いていて、
真剣に考え抜いたからこそだと思います。
それは、例えば、
Uberが世界中で全部自動運転にする
プラットフォームになるみたいなことです。
シンプルに言うと、
小学生が適当にでかいことを言っているような話で、
スティーブ・ジョブズさんが言っている話みたいです。
ですが、工藤さんは、
スティーブ・ジョブズさんのレベルの気持ちで、
長期の世の中の課題を悩み考え抜いて、
それを自分ができると信じていたのです。
大きな課題を一つ「バシっ」と立ち上げて、
それに対して自分ができると信じて、
自分が考えつくまで考え抜く。
それができたからだと思います。
ここから学べるこは、
工藤さんはすごいななどではなく、
みなさん自身の中や業界、
世の中の課題に対して
殴りかかれるような何かを思いつく
きっかけになればと思っています。
1日24時間365日考えていると、
年間7千時間ぐらいになります。
それが1万時間の法則などとよく言われますが、
1万時間ぐらい深く考え抜いた時にポーンと思いつく、
それを工藤さんは真夜中3時に思いついたと
表現していました。
自分ができると、思い込むこと。
そして、それが当然できる
と信じ込んでいること。
その前提で全てに対峙して
取り組むことができれば
いろんな面白いことが
どんどん実現できるんだと思います。
岡田有史