筋を通してないと言わずに去る

こんにちは

 

経営者マーケティング研究所

代表の岡田有史(ゆうじ)です。

 

このメルマガでは、

同業と失注客を交換するとか、

コラボしようとか、

戦略的な提携を

お勧めすることがよくあります。

 

実際にやっている会社も多いと思いますが、

そういう業務提携とかコラボというのは、

意外に長続きしなかったり、

思ったほどの効果が挙げられずに

なんとなく解消してしまう

ことも少なくありません。

 

その原因を探ってみると、

これは特に営業系の会社同士のコラボで多いのですが、

ビジネスの筋を通さなかったことで

相手がやる気を失って去ってしまう、

ということが多いんですね。

 

これを恋愛問題に例えてみますと、

自分の彼女を友達に紹介したら、

その友達が彼女を奪って付き合いだした

みたいなことかもしれません。

 

そんなことをしたら、

その友達とは絶交ですよね。

だから普通はそんなことはしません。

仮にその彼女のほうからモーションをかけたとしても、

友達が大事ならきっぱり断るはずです。

 

結果的にその彼女とは別れることに

なるかもしれませんけど、

友達との関係はそれで保たれます。

 

しかしビジネスとなるとどうでしょうか。

もちろん、コラボ先のお客様を

無理やり奪うようなマネはしないでしょうが、

お客様自身が自分の会社と契約したいと言ってきたら、

契約してしまうのではないでしょうか。

 

お客様の希望だから仕方がない

と思うかもしれませんけど、

やっぱり、コラボ先の会社からしたら、

顧客を奪われた、

筋の通らないことをされた、

と感じます。

 

筋を通してないよ、どうしてくれるんだ、

とクレームを言ってきてくれれば、

然るべき責任者が謝罪して、

なんらかの補填をするとか、

いくらでも対処のしようがあります。

 

でも、大抵の場合は、

わざわざクレームを言ってきてはくれません。

 

筋を通さないなら、もういいいや。

あそことのコラボはもうやめよう、

と去ってしまうんです。

 

せっかく見つけたコラボ相手や

業務提携の相手を簡単に失ってしまう。

そして、一度去った相手は、

普通は二度と戻ってはきません。

 

それどころか、へたをすると、

あそこの会社はコラボ先の顧客を奪うんだ

という噂が業界内に流れるかもしれません。

 

だから、コラボとか提携をするときは、

筋を通すということに対しては

特に気を使っておかないといけないんです。

 

うちは決して筋を通さないことはしません。

でも、万一そういうことがあったときは、

必ず責任を取りますから言ってください、と。

もちろんお客様はお返ししますし、

お客様の希望でそれが無理なら、

違約金をお支払いします、と。

 

御社は大事なビジネスパートナーですから、

決して裏切るようなことはしませんから、

ということを常々、相手に伝えておく。

それが重要です。

 

それだけ伝えておいても、

何も言わずに去ってしまう人はいます。

 

ですから、相手に指摘されるまで

放置するのではなくて、

相手のお客様と契約する際は

自分から相手に報告して、

違約金を支払うとか、

きちんと筋を通しておくことが重要です。

 

また、相手がクレームなどの

問い合わせをしやすいように、

窓口もしっかり作っておくほうがいいでしょう。

 

こういうことは、ほんの些細なことでも

相手が去ってしまう原因になり得ます。

5万、10万ぐらいのビジネスとか、

へたをすると1万円ぐらいの粗利のために、

大事な提携相手を失うことにも

なりかねません。

 

提携を続けていれば、

向こう10年で粗利数億円ほどの

効果が見込めたのに、

たった数万円の筋の通らない行い一つで、

未来の利益が失われてしまうんです。

 

そして業界内で悪い噂を立てられたら、

新たな提携先を見つけることすら

困難になってしまうかもしれません。

 

そんなことにならないように、

筋を通せる仕組みを作っておくことが大事です。

 

いつでも問い合わせられるように

窓口を作るとか。

相手先のお客様を奪っていないか

チェック機能を設けるとか。

定期的な連絡会を開くとか。

 

これは提携とかコラボだけじゃなくて、

経営者としての人脈作りにも

同じことが言えると思います。

 

人は筋が通っていないと思ったとき、

わざわざ相手に指摘したりしません。

黙って去ってしまうんです。

 

そうならないように、

普段から気になることがあったら、

気軽に言えるような関係を

作り上げておくことが重要です。

 

うちは決して裏切りませんよ。

何かあったら、必ず責任を取ります。

貴方は大切なビジネスパートナーです。

と普段からしっかり伝える。

筋を通すための具体的な仕組みを作って

相手に見せることも大事です。

 

コラボや提携がなかなかうまくいかない、

長続きしないという悩みがある方、

そして、これからコラボや提携を考えている方は、

是非、筋をしっかり通すことを

考えてみてください。

 

岡田有史