会社を10倍にして売る方法
こんにちは
経営者マーケティング研究所の
岡田有史(ゆうじ)です。
過去銀座経営者俱楽部講演会にて
大山竜吾さんにご講演いただきました。
大山さんは
東京大学を卒業後公認会計士の資格を取得され
その後PEファンドにて事業再生の道へ進まれました。
のべ3ファンドと2社の経営(事業承継) をされ
いずれの会社も東証プライム企業へExitし
プロパーを次の社長にして卒業されました。
一つ目の会社は
60代の昭和型経営者から
創業30年の多摩ローカルの測量会社を事業承継されたそうです。
約6年半の社長期間で株主は3回交代し
(創業者→ファンド1→ファンド2→上場企業)
売上と社員数は約3倍に、
拠点は2つから北海道~九州までで6つ、
全国展開になったそうです。
事業は
元々伝統的な測量をやっていたのですが
3D測量から機器販売までするように多角化し
アナログな業界にデジタルやDXを持ち込むということを
やられたと仰っていました。
二つ目の会社は、
40代のガツガツした経営者から引き継いだ
創業10年の建築業向け人材派遣会社を事業省承継され
やんちゃな組織だったのを
仕組み化して、1500人規模までスケールさせ売却しました。
売上は年率30%で増加し
派遣人員は800名から1,500名弱になったそうです。
このような素晴らしい実績を残している大山さんが
特にやったことが5つあると仰っていて
それを今日は皆さんにシェアしたいと思います。
1つ目は「法令遵守」、つまり法律を守ること。
グレーなことが多かったり、社会保険を払っていないなど
福利厚生の未整備があったりする中で
グレーのままではなくしっかりと法律を守る。
中小企業では半分以上ができていないことを、
きちんと徹底してやったそうです。
2つ目は「やるべきことをちゃんとやる」
1つ目と少し似ているかもしれませんが
大企業で当たり前にやっていることを、
当たり前としてやる。
中小では「当たり前」が抜け落ちていることが多く
それを仕組みとして実行していく。
3つ目は「上場企業の当たり前を忠実にやる」
例えば、取締役会をきちんと開く、議事録を作る、
監査法人が入って提出するべき資料を整える、など。
中小企業の99%がやっていないことをやるだけで
上場企業が「この会社ならすぐに自社に組み込める」
と安心し企業価値は倍にも数倍にもなる。
実際、毎年1億円の利益を出す会社でも
5億で売れるか10億、15億で売れるかは
この違いだと仰っていました。
4つ目は「仕組み化」
属人化していることを、誰でもできるようにする。
人に依存する業務はが多い分、
それを他の人でも実行できるように仕組化する。
簡単そうに見えて難しいけれど
これが本質的でとても大事だ、と。
5つ目は「創業社長が神様の会社に仕組みを入れる」
創業者が神様のようになっている会社は多いが
それでは社長が変わった途端に崩れてしまう。
だから社長以外の人でも回る仕組みを入れる。
この5つが、会社を売る秘訣だと仰っていました。
もちろん売却が目的ではない人も多いと思うのですが
もし売るとしたら
「今の会社の価値はいくらなのか?
それが3倍になるとしたら?」
と考えてみても良いと思います。
会社は自分の人生の証であり、
それが高く評価されることは、
自分の功績も3倍になるということかなと思います。
そう考えると意識して
取り組んでもいいのではないかと思いました。
岡田有史