経営をしない職人になれ

こんにちは

 

経営者マーケティング研究所

代表の岡田有史(ゆうじ)です。

 

今年の1月、弊社銀座経営者倶楽部にて

株式会社コペルの大坪さんにご講演いただきました

 

その中ですごく面白いお話があったので

みなさんにシェアさせて頂きます。

 

コペルは0歳~6歳の子供を対象とした幼児教室で

コペルとコペルプラスという2種類の教室があります。

コペルは国内外で約100教室

コペルプラスは国内で約400教室あり

初めの2教室のみ直営で、

それ以降はフランチャイズでやられています。

 

約500店舗やっていて

ほとんどFCなのですが、

実際はFCオーナーはお金を出すだけで

人材は全部本部から送り込んでいるそうです。

 

店舗の運営には資格が必要で

現場の仕事を5年くらいやっていると

試験を受けられて資格が取得できるのですが

 

二つの試験を受けなければいけなく

一つ目の試験を受けてから、

1年後に二個目の試験を受けられて

ようやく資格が取得できる、

という流れだそうです。

 

まず5年、同じところで働く人も少ないし

時間もかかるので

なかなか資格を取るのが難しいみたいです。

 

元々資格を持っている人は福祉関係の人が多く

「お金儲けはちょっと、、、」

という方が多く、全然こっちにこないので

ほとんどの方がFCオーナーになったところで

自分で人材を育てられない。

 

なので本部で人材を育てて、

資格取得した人を

他のフランチャイズの店舗に

送り込んでいるそうです。

 

FCと言いながらも

500店舗全部大坪さんの会社でやっている、と。

(世の中的にはフランチャイズですが

社内では直営と、呼んでいるらしいです^^)

 

“フランチャイズ”と言うことによって

5000万円出してくれる人が

500店舗あるわけだから

250億円集まって、

250億円を持ってビジネスに勝負できる。

 

逆にいうと、FCオーナー側も

お金を出すだけで

人材など大変なことは全部本部がやってくれるので

ものすごく加盟しやすいのです。

 

過去のメルマガでもお伝えしましたが

大坪さんはフランチャイズの売り方を変えて

幼児教室や教育に興味がある人から

投資に興味がある人に売る人を変えました。

 

FC展開することによって

経営の仕組みをある程度作ることができ

自分は100%職人に徹することができる。

 

よくこのメルマガでも、

経営者なのか職人なのかという議論をして

つい職人になってしまうことが課題のかたは、

経営者としてのプロになろう

という発想もお伝えしています。

 

大坪さんは500店舗もやっているので

経営のプロなのかと思ったら

実はご本人曰くそうではなく、

 

本当に100%職人で、

 

教育のことを学び続けて

実際に自分も教材を創ったり

(講演会の日も一つ創ってきましたと仰っていました)

全く経営者という感じではないんですよ、

と仰っていました。

 

FC展開して人材は本部から送る。

経営の仕組みを作れているからこその

職人だなと思いました。

 

HONDAの創業者の本田宗一郎さんも

創業して一度も会社の印鑑すら握っていない。

ただの究極のエンジニアを極めることのみに

100%時間を使っていた

と言われています。

 

小手先の経営のテクニックや

目先の損益ではなくて、

自社の本当に核となる技術に

自身が本質の深く深くを追求していく職人となる。

 

そこにこそ答えがあるのかもしれません。

 

もちろん全員ができることではないとは思いますが

経営をしない職人になる為に

経営の仕組みを作り上げて

何もしなくてもお金も現場も回る環境を作る。

 

もし自分が100%職人になるとしたら

何が必要で何を辞めるべきなのか、

誰に何を任せるべきなのか

 

それを今一度考えてみると

新しい発見やスケールのヒントがあるのではないかなと思います。

 

岡田有史