規模拡大で社員が手を抜くのをどれだけ防げるか
こんにちは
経営者マーケティング研究所
代表の岡田有史(ゆうじ)です。
「理想の組織とは何か」というのを
片桐さんの「ティール組織」のお話と一緒に
ここ2週間、このメルマガでも取り上げてきました。
”規模は大きくなったけど生産性が上がらない”
という会社がよくあると思うのですが
その答えはどこにあるのでしょうか。
例えば
”社員の戦闘力×サボらない度=一人が発揮している力の大きさ”
だとします。
この”一人が発揮している力の大きさ”は
小さい会社であればあるほど大きいと思うのです。
なぜなら「3人分を1人でやるぞ!」
みたいなやる気が当たり前だったりするからです。
社員5人以下の会社であれば
1人当たり90%くらい力を発揮しているのではないのかなと思います。
それが社員20人になると80%、
50人になると60%、100人になると50%…
10000人以上になると5%くらいになってくると思います。
5%となると、週5日×8時間で、
一週間に働く時間が40時間あるとしたら
2時間しか働いていないことになります。
それはとても悲惨です。
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実際に規模の大きい会社では起こっていることで、
規模が大きければ大きいほど優秀な人も多いのですが
優秀だからこそ5%くらいの力で普通の人くらいの生産性が出せる。
規模が大きくてほかに沢山人がいるとサボっていてもばれないのです。
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自分はよく大学生に
「卒業したら一旦、大きい会社に行ったほうが良い」
と言っています。
意味がなくても良いから行ったほうがいい、と思っていて
なぜかというと実際に
自分のやる気がなくなってしまうことを体感できるから、
というのも一つの理由です。
「世の中の人たちと自分は違う」
「自分はやる気が周りよりもある」
と気合の入っている子たちは思っているのですが、
実際はどんなにやる気のある人でも
大きい規模の会社に入ったら、
ほんの少しだけでもサラリーマン感を感じてしまうのです。
最初は100%気合いが入っていたとしても
気が付いたら60%、70%になってしまう。
自分のいる会社が大きければ大きいほど
なんとなくやる気を無くなしてしまうのです。
それが「大企業病」というもので
大企業の歯車のようなものを肌で感じてしまう。
それをある程度の経営者は体感しているので
規模が大きくなっていっても
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いかに大企業病にならずに本質的に効率よく
会社を経営できるのかが大事
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だと、わかっているはずです。
もちろんスケールメリットはあり
規模が大きくなるからこそ
できることも増えてくるし信用も出てくる。
それこそ10倍大きくなったら、売り上げが10倍になり
利益が10倍どころか50倍くらいになったりもします。
今まで5%だった利益率が50%になったりもします。
だけどその分、人員の能力が減退したり
一人一人が手を抜いてしまうことも増えてくる。
色々なジレンマがあると思うのですが
この「大企業病」にかからない唯一の方法が
「ティール組織」なんだ、
という話を先週、先々週したと思います。
片桐さんはそれを理想で終わらせるのではなく
日本企業でもやりやすく改造し、導入に成功しました。
もちろん「ティール組織」の導入だけが
解決の一つでは無いと思います。
社員全員がオーナーになることは理想だけど不可逆で
一度やってしまうと戻れない。
そして一番の欠点は
”社員全員に気合が入っていないと出来ない”ということです。
極端に言うと
「今月は利益が出ていないから、あなたの給料は0円です」
ということが実際に起こり得るということです。
もちろんそれが起こらないように
社員が気合いを入れて働くわけです。
ですが働く人全員が気合が入っている組織とは
それはそれでどうなのかなとも思います。
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色んな人が働き、色んなバランスがある上で
成り立つのが組織だと思うのです。
気合が入っている人がいたり、
気合が入っていない人がいるのも組織。
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そういう意味で言うと「ティール 組織」だけが
答えではないのではないかなと思います。
業界や地域によっては 「ティール組織」が合うこともあるかもしれないですし
部分的に取り入れることでうまくいくこともあるかもしれません。
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そもそも片桐さんの言っている「ティール組織」とは何なのか、
なぜ片桐さんがうまくいっているのか、
ある程度自分の中で腑に落とすことができたら
自社ならではの「ティール組織」のようなものが
生み出せるのではないかなと思います。
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そして社員のやる気はそのまま、規模を10倍、100倍にできたら
利益率を60%、70%出せるような会社に
スケールするのではないかなと思います。
自社ならでは、自分の業界ならではの
「ティール組織」のその先を
是非講演を聞いて探してもらえたら
とても面白いと思います。
岡田有史