新規事業の超秘訣とは
こんにちは
経営者マーケティング研究所
代表の岡田有史(ゆうじ)です。
新規事業を始めようとするとき、
何か新しいアイデアがないと
なかなかうまくいかないだろう、
そう、多くの方は考えると思います。
それで、一所懸命に考えて
やっとアイデアを思いついて、
それをいつ実行しようかと考えていたら、
似たようなアイデアのビジネスを
他の会社に先に手を付けられてしまって、
ああ、やられた、先を越された、
もう、このアイデアは終わった、
新規事業は諦めよう。
こんなふうに悲しんでいる方を
よく見かけます。
でも、ビジネスの本質というのは、
アイデアの一発勝負じゃなくて、
やっぱり行動力だと思うんですね。
1番手でやることにもメリットはあるけれど、
2番手とか3番手でも、5番手でも、
それこそ10番手でもチャンスは十分にある。
もちろんトレンドがありますから、
その周期が早い物だと2年遅れとか、
周期が長い物でも5年後とかだったら、
さすがに出遅れが致命傷になる場合もあるので、
そうなったら別のビジネスを
考えた方がいいかもしれません。
でも、明らかにこれから伸びる、
旬を迎えるビジネスであるならば、
2番手だろうが5番手だろうが、
十分に戦えるはずなんです。
それでも1番にやったほうが有利だし、
後続は苦労するんじゃないかと
思うかもしれません。
でも、むしろ1番手というのは、
苦労することも多いんですね。
いままでにない商品とかサービスですから、
最初は当然なかなか受け入れてもらえない。
販路を開拓するにも凄く苦労するでしょう。
想定と違うこともたくさん出てきます。
だから、逆に一番苦労する部分を
先行企業に任せてしまって、
マーケットを開拓してもらい、
ビジネスの下地を整えてもらったところで、
こっちは一段上の段階からスタートして、
一気に追いついてやろう、
という考え方も全然ありなんです。
1番手でマーケットを一から開拓するには
結構なコストもかかります。
初期投資を取り戻すのに時間もかかる。
2番手、3番手ならそういうコストを
抑えながら勝負を懸けていけるので、
売上では負けていても利益では上回る、
ということもあり得るんです。
もちろん、1番手のメリットもあります。
最初に顧客を囲い込めることや、
元祖としてのブランド力などがある。
でも、ビジネスで何が一番儲かるのか、
キャッシュを生むのかでいえば、
先駆者としての名誉よりも、
やっぱりコストの効率だったりする。
メジャーリーグの世界で例えると、
先駆者として成功した野茂英雄投手は
伝説的な存在として輝いています。
でも、稼いだキャッシュでいえば、
後発組のイチロー選手とか、
ダルビッシュ投手、田中将大投手のほうが
はるかにたくさん稼いでいます。
もちろん、後発組だからといって誰もが、
イチロー選手やダルビッシュ選手のように
大活躍できるわけではないけれども。
凄い才能とか努力があって、
初めて、より大きな成功が得られるわけです。
だからこそ、
あ、やられた、先を越されたというときは、
それこそ死に物狂いで先行者を
研究しなくてはいけないと思うんです。
何が受けているのか、
どこが失敗しているのか、
自分の考えていた新規事業との違いは何か。
自分ほうが優れている部分はどこで、
劣っている部分はどこなのかを考える。
先を越されたのなら、
後発組のメリットを最大限に生かして
勝負するのが大事です。
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そして、その事業で勝負する企業の中の
トップグループ、リーダー群の一員に
名を連ねることが大事なんだと思います。
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もちろん、2番手グループの中で、
最高の実力者になれれば理想的ですし、
先駆者を超えていくこともできるでしょう。
ビジネスというのは、何が何でも先駆者に
なろうと思ったらとても難しくなります。
例えば、誰よりも早くビットコインを始める、
なんてことは強運がなければできないし、
そういうチャンスは一生に1回あるかどうか。
そんなことを期待して待っていたら、
ビジネスチャンスを逃がしてしまいます。
でも、先駆者の成功と失敗を短期間に研究し、
ビットコインがまだ熱いうちに乗り込んで、
旬が過ぎる前に手を引く、ということなら、
努力次第で誰にでもチャンスがあるわけです。
ビジネスの世界ではアイデアがあって、
開拓者にならないと成功できない、
と思うかもしれません。
でも、アイデアが占める割合というのは、
せいぜい1%程度の話ではないでしょうか。
残りの99%は行動と改善だと思うんですね。
だから、誰かに先を越された、
なんてことは大した問題じゃない。
むしろ、道なき道を切り開く手間が省けた、
チャンス到来だと思って、
全力で行動していくことが大事なんだと思います。
そういう意味でいうと、
新規事業を始めたいけど、アイデアがない
と言って何も行動しないのは悪手です。
新記事業に挑戦するだけの
バイタリティがあるのであれば、
アイデアなんか必要ありません。
世の中を見渡せば、これから旬を迎えそうな
事業の種はいくらでも転がっています。
その中からピンとくるものをピックアップして、
後発組として乗り込めないかどうかを
検討してみるのも面白いのではないでしょうか。
岡田有史